揺れるコイン



 梨華と結婚してそろそろ三年になろうとしている。
 ボクたちには、まだ子どもはいない。
 もう少し子どものいない生活を楽しもうなんて贅沢からじゃない。子供を作るには経済的余裕がないというのがその理由だ。
 それに元々ボクがセックスに執着していないのも理由のひとつだ。
 
 梨華がこんなボクと結婚してくれた理由がわからない。
 ボクに一目惚れだというのだけれど。
 
フレーム63


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第1章 愛妻がいない間に
第2章 エスカレートしていく衝動
第3章 考えることは女装のことばかり
第4章 際限のない衝動
第5章 男を求めて
第6章 まるで娼婦のように
第7章 いつかは訪れる破綻
第8章 ひとりの男のものに
第9章 贅沢の前に愛は露と消える
第10章 催眠術の威力
第11章 新たな幸せ
第12章 辿り着いた幸せ

 
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