神様の悪戯2

 わたしは、人間の言う神様である。
 神様というのは、善を助け、悪を懲らしめるとされているが、現実はそうではない。
 わたしの仕事は、ただ単に人間の生き様を見守ることだけである。
 それだけのために、何故神様が存在するのかって? それは、わたしも知らない。
 わたしは、生まれたときからそう言う仕事をしているだけだ。
 「神様、どうか、わたしを助けてください」
 「あんな悪いやつは、やっつけてください」
 そんな願いをされたとき、ときには、善人に手を貸してやったり、悪人を懲らしめたりすることもある。
 しかし、そんなことは滅多にしない。何故かと言うと、そんなことをすれば、自然の流れが変わってしまうからだ。神様といえども、歴史を変えたりすることはできない。たったひとりの人間を助けたために、その後の歴史が大きく変わってしまうことだってあるからだ。
 ただ神様は退屈だ。毎日毎日、人間の生き様を眺めているだけなのだから。
 そこで、ちょっと悪戯をしてみることにした。男と女を入れ替えてみるのだ。入れ替えたところで、歴史が変わるわけではないからだ。
 ちょうど今、あそこでぶつかったふたり。あのふたりを入れ替えてみよう。どう言う反応を見せるか楽しみだ。
 
 
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第1章 女になってしまった
第2章 女は楽し
第3章 誘惑してみた
第4章 うまくいったぞ
第5章 なんて強い男だ
第6章 憧れの女子寮へ
第7章 男に戻ったぞ
第8章 男になりたい
第9章 自分自身を捜して
第10章 やっと見つけ出した
第11章 すわっ! 妊娠!!
第12章 またもや看護学生に
第13章 入れ替わったままで
第14章 戻らない!?
第15章 果てしなく願いは続く
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